業界

社畜マスター、参上!

社畜マスター現る!(前置き)

過去に僕のキャリアをおおまかにお伝えしたことがありましたが、会社員としてのキャリアは 18 年、うちエンジニアのキャリアは 14 年程度となります。合計 7 社に就職しましたが、やはり本腰を入れて仕事に取り組んだのは IT 業界に入ってからだと思います。

エンジニアとしてはキャリアの初期からずっと忙しく、多少落ち着きのあるプロジェクトに在籍してはいたものの、それらは短期で、それ以外は一貫して忙しかったと記憶しています。特に酷かったのは 2011 年から参画したプロジェクトで、そこでは月に最低 60h、最高 120h の残業を強いられていました。加えてパワハラ、セクハラが横行するプロジェクトで、毎月飛ぶエンジニアがいて、東日本大震災発生の直後で交通機関が機能していない状況でも、定常通り業務を行っていないと即クレームに発展するという典型的な修羅場でした

僕はそのプロジェクトでは皆勤賞を貫くことになりました。ほとんど家にいないため、家内には浮気を疑われ、少ない余暇には試験勉強や運動にあててましたが、疲労の余り勉強がまったく頭に入らず、夜中のジョギング中嘔吐したこともあります。
(まあ、それにしてももっと酷い職場環境はほかにいくらでもあります)

同じ顧客で別プロジェクトが発足し、そこに配属となった先輩に僕の「様子がおかしい」ことが発覚し、それが上司に伝わり、最終的には 2 年弱ほどで強制退室することになります。僕と同時に参画した会社の先輩は半年もせずに飛びました(笑)ので、僕は所属会社からひとりで参画していることになり、しばらくの間、管理するひとがいない状況でした。どう様子がおかしかったかは

その後も僕は大小の炎上プロジェクトを渡り歩くことになりましたが、会社員の頃は「石二のうえにも三年」とか「業務は全うして然るべき」みたいな腐った思想があったため、音を上げることはありませんでした。

今考えれば会社に対して気持ち悪いくらい献身的で妄信的だったと思います。つまり重度の社畜だったということになります。社畜マスターと言っても差し支えないと思います。今回は僕が思う社畜の特徴を自分の経験や周りの社畜をみてきた経験から述べていきたいと思います。ひとつでも当てはまれば社畜マスターの道を歩んでいるので注意してください

休日にだけ風邪をひく

僕はあまりこういうことはないのですが、土日に風邪をひいて月曜から平然と出勤するひとを見かけることがあります。会社の先輩で何人かそういうひとを知っていますし、僕の家内がまさにこれです。どういう原理かはわかりませんが、営業日は気が張っているため気が付かないとか、免疫力が高い状況で、休日に弱っているところで体調を崩すというのがあるのかもしれません。

夢の中でも仕事をする

考え方にもよりますが、人生における仕事の重要性が高いと、業務以外でも仕事のことを日常的に考えることになります。会社員の頃はフリーランスとなった今のように「気になったらすぐに仕事をする」という環境になかったため、急に心配事や、よいコーディングが思いついたりしてもすぐ行動に移すことができません。それはだいたいメモを取ることになるのですが、それでもモヤモヤが残ったり、ましてや人間関係の悩みでもあろうものなら、どうしたってひとりで解決できません。そういった場合は夢に持ち込んで作業したり会話したりすることになります

また、営業を担当していたときには寝言で「申し訳ありません」と言ったことがあるようです。僕は滅多に寝言を言うことはないらしいのですが、そのときの僕の心情を表していたと思います。かつて僕の上司が同じことをしたと聞いた際にはドン引きしましたが、同じことをすることになるとは、これこそドン引きです。

仕事で予定をキャンセル

仕事が忙しいと休日に予約を入れることが怖くなるのですが、予約を入れざるを得ないのが「旅行」です。家内は旅行好きで入籍以降、毎年海外旅行に行くことになっていたのですが、予期せぬトラブルや繁忙期によってすべての予定をキャンセルして別の日に国内旅行に行ったことが 2 回あります。以来、海外旅行は 1 回しか行ってません。そして予定変更して行った国内旅行でも、移動中の電車、ホテルで仕事をしています。有給休暇を申請していても電話が鳴ることもザラでした。

「仕事の仕方が悪いんじゃないの?」って思うこともあるのですが、僕は性格の問題で自分にボールがある状態では気になって何も楽しめなくなってしまいます。幸運にも家内も同じ性格のため、少し前に家内の両親と行った沖縄旅行ではホテルでふたりしてパソコンをカタカタしていました。まあ、こういうひとじゃないと一緒にいるのは無理でしょうね。

「子供のイベントに参加できない」といったケースよりは深刻ではないですが、ガチガチにスケジュールが決まった海外旅行をキャンセルするとそれなりのキャンセル料がかかるし、家内の信用も下がるので、結構つらいものです。

Amazon の配送先を職場にする

僕が営業からエンジニアに復帰してからは社内での受託業務に従事することになったのですが、そこでもあまりに忙しく家には風呂+就寝のために帰宅することになっていました。

そんななか業務改善のために書籍を購入したかったのですが、自宅にいる時間帯には配達時間が指定できず、加えて当時はコロナ前で置き配ということができませんでした。そこで思いついたのが、会社に送ってしまうという方法でした。事前に事務のひとにそのことをお伝えして、数冊の本をまとめて会社に発送することにしました。途中から調子に乗って書籍以外の完全な私物も送るようにしましたが、非常に快適でしたね。

社長や役員に何か言われた気もしましたが、記憶にないので無視したのでしょう。

定時で帰宅すると驚かれる

冒頭でお伝えした炎上プロジェクトの頃ですが、そんなプロジェクトでも様々な偶然により、年に数回は定時で帰宅することがありました。

帰宅した際の家内の顔が忘れられないのですが、例えるなら「浮気現場をおさえられた顔」というのが最も適切だと思います。僕は帰宅する際に当時は必ずメールをするようにしていましたので、家内は僕が帰宅することは知っています。当然家内が浮気をしていたわけではなく、「その時間にいないはずのひとがいる」という事実が飲み込めていなかったのでしょう。ちなみに第一声は「どうしたの?キレちゃった?」でした。僕の信頼と実績がなせる業でしょう。

僕にしても普段より 3, 4 時間近く帰宅したことによって、帰宅したところで何をしてよいかわからず、入浴して晩酌前に変に時間を持て余していました。大してやりたくもないゲームでもやって遊んでいた気もしますが、機会があまりに少なかったので覚えてません。

残業をもみ消す

字面にするとすごいインパクトがありますが、実際は全然大したことはなく、営業に転属となってからしばらくは残業をしても定時で退社していたことにしていました

当時所属する会社は開始時間と終了時間を Excel で手入力していたのですが、月末にすべて同じ時刻を入力して上司に提出していました。これは当時の僕からすると自然なことで、エンジニアであれば稼働時間をそのままクライアントに請求できますが、営業職が残量するとそれは単純な持ち出し(自社負担)となります。会社の利益を圧迫しないようにと残業をしませんでした。

実際はエンジニアの単価に間接費用として営業の利益が乗っていたので、そんな気を回す必要はなく、なんとか会社が儲かってほしいという過度な配慮だったと思います。しばらくするとさすがに上司の目に留まり、正確な稼働を報告するように言われてからはちょっとは真面目に残業時間を報告するようにしました。


いかがでしたでしょうか。別に不幸自慢をしたかったわけではありません(不幸自慢は別のところでしています)。今はコンプライアンスの問題でこういったエピソードが発生しにくくなってきてるので、過去の遺産と言いますか、小話とか笑い話と思っていただければと思います。

「お前なんかまだまだ甘い!我こそが真の社畜マスターだ!」という方は動画のほうにエピソードを添えたコメントをお願いします。

 

ABOUT ME
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フリーランス、システムエンジニア。 営業・販売、肉体労働などを経て 2007年から IT 業界に従事。文系出身かつ未経験者のため立上りに大変な時間と労力を要する。 新規システム開発を提案から設計・実装・保守・運用まですべての工程を担当する(実装は主にサーバサイド)。その傍ら、他業種・他職種の経験や上記立上りの経験を活かし、教育や業務標準化など、組織の育成に勤む。 私立大学現役合格、現役中退。基本情報・応用情報技術者取得、高度試験はモチベーション確保という観点から見送り。普通免許ゴールド保持者。 趣味は犬。